家事や子育ての合間に、手っ取り早く仕事をして収入を得たいと考えている30代~40代の主婦の方は多いと思います。
最近よく耳にする「ライバー」という職業…。
ひょっとしてライバーをやれば、お小遣い程度は簡単に稼げるのではないか?と期待してしまいますよね。
実際のところどうなのでしょうか?
主婦(既婚者)がライバーをやって稼ぐことができるのでしょうか?
ライバーが報酬を得る仕組み…YouTuberとの違い
ライバーは、多くの視聴者を獲得することで高収入を得られるお仕事です。
主な収入源は、「投げ銭」と呼ばれる視聴者からの課金になります。
利用するアプリによっては、配信時間やランクに応じて時給のような形で収入を受け取れるものもあります。
いずれにしても、自分の配信を見てくれる視聴者が多くなければ成り立たない仕事です。当然ですが、毎日配信していても、誰からも投げ銭がもらえなければ収入は得られないんです。
ちなみにYouTubeにも投げ銭のような機能があるので、YouTuberもライバーの一種といえます。
ただし、YouTuberの主な収入源はYouTubeから支払われる広告料です。YouTube動画を見ていると広告が表示されますよね? その広告は企業がYouTubeに広告料を払うことで表示されており、そうした広告料の一部がYouTuberに支払われる仕組みです。
一方、ライバーに話しを戻すと、ライバーにはYouTuberの広告費に相当するものがありません。
ライバーが活動する場所は、配信者も視聴者も無料で見れるSNSアプリ上です。
本来、お金のやり取りがなくても楽しめるサービスなので、ここで視聴者にお金を使ってもらうのはとても難しいことなのです。
収入重視ならコレ!
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17ライブで報酬を生む視聴者心理とは
17ライブをはじめ、もともと無料で利用できるSNSであるにもかかわらず、わざわざ「投げ銭」でお金を使うのはなぜでしょうか?
これには視聴者心理が影響しています。
配信を見る人は、配信をしているライバーのファンの人たちです。配信中にライバーは視聴者からのコメントを読んだり、投げ銭があったときはお礼を言ってくれたりします。
このとき、コメントを読まれたり、お礼を言われた視聴者は、数多くいる視聴者の中で自分が特別な存在になれたような優越感を感じます。
またコメントを読んで欲しい!お礼を言ってほしい!という心理が働き、より頻繁に、さらに高額な投げ銭をするようになるのです。
いわばライバーの気を引くための行為が投げ銭であり、多くの視聴者が投げ銭をしていると自分も負けじと投げ銭をするようになります。
頻繁に投げ銭をしていれば、いずれはライバーに名前を覚えてもらい、「いつもありがとう!」などと言ってもらえます。それがうれしくて、何度も投げ銭をするというわけです。
ただし、このような視聴者心理が働くのは、ライバーがかなりの数の視聴者を集めており、視聴者の間でちょっとした競争意識が働いている場合に限られるでしょう。
17ライブの報酬はどうやって決まる?
実際に、ライバーの報酬がどのように決まるのかを見てみましょう。
テレ東の番組「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告」で17ライブの人気ライバーが生配信したことがありました。
その時の説明をもとに、17ライブにける報酬の仕組みを整理してみましょう。
- 視聴者からのギフト約0.5円分が1ポイントの課金となる
- 獲得したポイントの約15%がライバーに還元される
- 例えば1万ポイントの課金があると、ライバーは約1500円を受け取る
ちなみに番組に出演されていた17ライバーのmaaamiさんは、最高で2600万ポイントを獲得し、約390万円の月収を得たことがあるそうです。
主婦がお小遣い3万円を稼ぐ難易度は異常
主婦がちょっとしたお小遣いを稼ぐ程度だとしても、3万円くらいは欲しいですよね。
では、ライバーが3万円を稼ぐ難易度を検証してみましょう。
ライバーへの還元率が15%だとすると、3万円の報酬を得るためには20万ポイントの課金が必要です。
視聴者からのギフト約0.5円で1ポイントだとすると、ギフトの総額10万円でやっと20万ポイントになります。
言い換えると、配信中にあなたが視聴者に総額10万円を支払わせた場合に、報酬3万円を得られる計算になります。
無料で利用できるSNSアプリを使っている人に、自分の意思でわざわざ10万円を支払わせるのは並大抵ではありません。
1人あたり1000円のギフトをくれたとしても、100人の熱心なファンが必要です。
3万円程度を稼ぐのに、この難易度は異常なほど高いと言えないでしょうか。
40代主婦はライバーで稼げない?
ライバーで稼ぐことが難しいのを確認しましたが、年齢が高くなるとさらに難易度が跳ね上がります。
17ライブなどの利用者は若い人が中心だからです。
株式会社エイチームフィナジーが行った「ライブ配信アプリの認知度」に関する調査結果を見てみましょう。
引用(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001556.000001348.html)
これはライブ配信できるアプリの知っているかどうかを尋ねたものです。
予想通り15~19歳の若い層での認知度が高いことが分かります。
そして、30代は20代とそれほど違いが無いのに、40代になると急に知らない人の割合が高くなります。
40歳以上では、ライブ配信できるアプリの名前すら知らない人が半数を占めています。当然、実際に利用する人の割合がごくわずかなのは言うまでもないでしょう。
自分が40代の主婦だとして、その配信を見てくれる人はほぼ同年代ではないでしょうか。
あるいは、(これは私の偏見かもしれませんが)女性の配信を見る人は、女性よりも少し上の年代が多いような気もします。例えば、20代女性の配信を30代男性が見る、というように。
40代女性の配信を見る層が、同年代かそれよりも少し上の50~60代だと仮定した場合、残念ながらその年代の人はライブ配信アプリを利用していないのです。
このような理由で、普通の40代主婦がお小遣いを稼ぐためにライバーになる、というのはかなり無謀な挑戦といえるでしょう。
もちろん、年代を問わず多くのファンを獲得できる特別な才能がある人は別です。でも、そのような人はもはや普通の主婦とは言えないでしょう。
ライバーと似たお仕事にチャットレディがあります。実はチャットレディであれば、40代主婦がかなりの金額を稼げるんですよ。それにはちゃんとした理由があります。
ライバーとチャットレディの違いについては、下記の記事で分かりやすく解説しています。ぜひご参考になさってください。